アーティスト [好き放題の映画レビュー]

こんにちは、腐りかけのりんごです!



さきほど記事に書きましたように、
少々怒りに震えておりますが、
平静を装って、
先週末に観たもう一本の映画のレビューをまとめたいと思います。



『アーティスト』を観ました!



2012年のアカデミー賞で5部門のオスカーを獲得した、
フランス映画です。



この映画は何よりも、
サイレント映画であることが大きな特徴です。


サイレント映画って、今の若い人は分からないでしょうか。
昔の映画には音声ってなかったんですよね。
音楽は映画館でオーケストラが演奏したり、
あるいはレコードで流したりして、
セリフはほとんどなくて、たまに字幕が入る程度。
日本の場合には、
活動弁士と呼ばれる人がいて、
映画に合わせて映画の間中、ナレーションをしたり、
解説をしたり盛り上げたものでした。
・・・・・・・・・って、その時代はまだ生まれてませんからね!



音声が入っている現在の映画は、「トーキー」と呼ばれます。
サイレントからトーキーへ
この変化は映画界にとって大きなものでした。
だって、それまでは声を出す必要の無かった俳優が、
声にまで演技を求められるようになったんですから!
細かい台詞回しにも配慮が必要になるし、
映画の作り方そのものが大きく変わった、
映画製作におけるパラダイムチェンジが起こった、
そういってもいいのではないでしょうか。
いや、まだ生まれてませんでしたけどね。



そんな時代を舞台にしたのが、この『アーティスト』です。


サイレント映画の大スターだったジョージと、
その男のファンだった新人女優・ペピー
ペピーがジョージの映画にエキストラ出演したことで
二人は知り合い、互いに惹かれ合いますが、
ジョージが妻帯者だったこともあり、
特に何事もなく別れます。


その後、トーキーの時代がやってきて、
ジョージの人気は凋落。
一方、ペピーは一躍人気女優として開花していきます。


落ちぶれていくジョージと、
スターダムを登り詰めるペピー。
大女優となった後も、
ペピーはずっとジョージのことを気にし続けます。
果たして二人はこの先結ばれることがあるのでしょうか・・・・・・・。



ネタバレは致しませんが、
物語は至ってシンプルで、王道です。
意外な展開はありません。


サイレントでセリフがないので、
最初は、退屈したらどうしよう、
100分も耐えられるだろうかと思ったのですが、
全く退屈しませんでした
これがすごいと思います。


どうして退屈しなかったのか、
まず魅力的な画がその第一要因にあげられます。
白黒なのに、いや、白黒だからこそ美しい色合いで、
一つ一つのシーンが写し出されていきます。


また、登場人物のキャラクターが魅力的
喋らないのに個性的なキャラクターを造型
できるって、
すごくないですか?
ペピーも、たいして美人だとは思わないのですが、
チャーミングな魅力を湛えていて、
とてもかわいらしい女性だなと思えます。


そして、何よりも、
パルムドッグ賞を取ったことで知られるアギーちゃん!
gomen04930-thumb-280x186.jpg
この犬がねえ、
もうめっちゃいい演技するんですよ。
もしかしたら、一番表情豊かもってくらい、
い〜い演技するんです。
アギーがいなかったら、
この映画の魅力は半減するかもしれん!



『アーティスト』は、サイレント映画の魅力を改めて教えてくれました。
3D映画なんかより、よっぽど映画として面白い。
これからも、
サイレント映画が定期的に制作されるといいのに、
そう思わせてくれました。
アカデミー賞を独占したのも納得です!



では、先週末のレビューはこれで終わりです。
かなり凹んでいますので、
今週末はどれくらい映画を観るか分かりませんが、
観たらまた報告しますね。


拙いブログをいつも読んで下さっている方、
本当に有り難うございます
閲覧数を見ると、やる気が湧きます。
皆様が永遠に犬のウンコを踏まないよう、
神のご加護を祈ります。
メルシーボークー!


↓いつもポッチリしてくださって、ありがとうございます
(という押しつけ)

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村
↓「アーティスト」をDLして観るならこちらから!





アーティスト コレクターズ・エディション [Blu-ray]

アーティスト コレクターズ・エディション [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2012/10/16
  • メディア: Blu-ray



アーティスト コレクターズ・エディション [DVD]

アーティスト コレクターズ・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2012/10/16
  • メディア: DVD



日本映画発達史 (2) 無声からトーキーへ (中公文庫)

日本映画発達史 (2) 無声からトーキーへ (中公文庫)

  • 作者: 田中 純一郎
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1976/01/10
  • メディア: 文庫



日本映画史110年 (集英社新書)

日本映画史110年 (集英社新書)

  • 作者: 四方田 犬彦
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/08/12
  • メディア: 新書



nice!(1) 
共通テーマ:映画

nice! 1

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。