人生に乾杯! [好き放題の映画レビュー]

こんにちは!
初老まであと一歩、腐りかけのりんごっちだよ!



はい、今日も映画を観ています。
連休を満喫しています。
まずは、DVDで『人生に乾杯!』を観ました!



2007年のハンガリー映画です。
ハンガリーの映画もなかなか観る機会がありませんねえ。



エミルとへディ夫妻は知り合ってもう50年が経過、
二人は81歳と70歳の老夫婦になっています。
年金暮らしは厳しいもので、
集合住宅の家賃を払うのも一苦労です。


二人の出会いの記念でもあるダイヤのイヤリング
借金の形に取られてしまったことをきっかけに、
エミルは何年も乗っていなかった愛車を運転し、
郵便局に強盗に行き、金を奪います。


覆面をするわけでもなく、
ど派手なクラシックカーで強盗をするエミルは、
すぐに身元がバレ、
へディの元に警察がやってきます。
へディとエミルが接触するときを
警察はエミル確保の絶好のチャンスと考えますが、
へディは警察を出し抜き、エミルと逃走
二人で強盗を繰り返しながら旅を続けます。


一方、警官のアンドルは、仕事でミスをして配置換えにあい、
さらには、
風俗のおねえちゃんと遊んでいたことが恋人にバレ、
恋人にも去られてしまいます。
恋人は自分の上司でもあるので、
仕事と恋、両方で挽回するため、
エミル&へディの逮捕に乗り出します・・・・・・・・!



という感じのお話です!



いやああ、何気なく借りたけど、
いい映画でしたあああああああああ!


二人が強盗を始めたきっかけは、
直接的には金銭的な困苦なんですが、
次第に二人がなぜ強盗をしながら旅を続けるのか、
それが見えてきます。


二人の年金生活はたしかにつつましやかなもので、
決して楽な老後ではありません。
が、貧しい年寄りの生活を、決して哀れなものに描いていないのが、
この映画のよさです。
老人の犯罪というと、
夕方のニュースでやってる、
万引きGメンなんかを思い出して、
悲壮感たっぷりのイメージがあるのですが、
この映画は、
二人の生活をユーモアたっぷりに描いています。



ユーモアたっぷりと書きましたが、
決して押しつけがましいユーモアではないんです。
私は、
「ねえ、面白いでしょ? ねえ、笑ったでしょ?
ねえ? ねえ? チラッチラッ」

っていう感じのユーモアが大嫌いなので、
笑わせようという魂胆が見え見えだとかえってイラッと来てしまいます。
この映画は、
非常に品のよいユーモアがほんのりを物語全体を覆っている感じで、
ニヤニヤするけれど、大爆笑はしない、
そんな映画となっています。



大体、じいさんとばあちゃんの銀行強盗ってだけで面白いですよね。
しかも、エミルは車の運転がめっちゃうまくて、
すぐに警察の追跡をまいてしまうんです。
思わず、「ジジイかっけえ!」とニヤニヤしてしまいます。


老人が活躍する映画ということで、
昔懐かし、『コクーン』を思い出しちゃいましたよ。





というわけで、
最初からニヤニヤしながら観ていましたが、
最後は号泣してしまいました。
結婚している身としては、
やはり将来、相方とどういう老後を過ごすのか、
どういう老後を過ごせるのか、
非常に気になるところであります。


二人で老後色々やりたいね
そう常々話しているのですが、
果たして、そんな金銭的余裕があるのか、
健康状態は万全なのか、
それどころか、二人揃って老人になれるのか、
考え始めると不安なことばかりです。


エミル&へディは、二人揃って老人になれただけで、
実はとても素晴らしいことなんだと思います。
それだけで有り難いこと、それは間違いありません。
が、
二人の生活は楽なものじゃないし、
二人が本当にやりたいことは銀行強盗でもしなければ実現できないのです。


エミル&へディが年間に受け取っていた年金は年間4万フォリントです。
日本円に換算すると約18000円
二人が強盗で奪った金の総額は5500フォリント
これは、2250円に相当します。


日本とは物価も違うでしょうか、
この程度の金額で犯罪を犯さなければいけなかったというのは、
何十年も連れ添った夫婦に対して、
社会があまりに冷たい証拠です。


ちょっと調べたところ、
ハンガリーの平均月収は5〜6万円なんていう記事もあったので、
やはり年金受給額があまりにも安すぎることは間違いありません。
日本も似たような状況ですが、
この映画は、ユーモアたっぷりでありながら、
社会に対する風刺も同時に示しているのです。



ところで、へディ役の女優さんがとてもきれいで驚きました!
テリ・ヘルディ(フェルディ)という方なんですが、
『人生に乾杯!』以外の情報がありません。
ハンガリー映画じたい、あまり日本に入ってこないからですかねえ。
おばあちゃんなのに、
すごい肌が艶々してて、きれいな方でした。
あんなおばちゃんになりたい★
はいそこ、無理とか言わなーーーい!



みなさんは、どんな老後を送りたいですか。
やっぱり何よりも健康でいたいですよね。
そして、
のんびりと、たくさんの映画を観たいですよね!



・・・・・・というわけで、
本日一本目の映画は以上です!
これから、映画館に映画を観に行く予定。
帰って来たらまた報告しますね〜!
読んでくれて有り難う!
メルシーボークー!



人生に乾杯! [DVD]

人生に乾杯! [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD



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