スペイン一家監禁事件 [好き放題の映画レビュー]

みなさん、こんにちは!
腐りかけのりんごおばちゃんです。
腐女子ではありません!



えー、久しぶりに腰痛が悪化し、
座っていることすらできません。
助けて下さい。
今はベッドでブログ打っています。
助けて・・・・・・。



さて、先週末に観た映画がもう一本あります。
『スペイン一家監禁事件』です。



タイトルにある通り、スペイン映画です。



ちょっとねえ、タイトルがエグくて、
ずっと敬遠してたんです。
でも、
映画好きの知り合いから「なかなか面白い」と聞いて、
それならばと観てみました。



タイトルから、
『隣の家の少女』みたいなのを想像していたんです。



私、映画は観ていないのですが、
ケッチャムの原作を読んで、
あまりにエグくて、不快感しか感じられなくて、
映像化作品なんて絶対に観たくない!!!
そう思ったんですよ。


それで【監禁】というワードに
嫌悪感を覚えていたのですが、
『スペイン一家監禁事件』は【監禁】とはちょっと違いました('A`)
まあ、ちょっと【監禁】ではあるんですけど、
何日も拘束して拷問してっていうのとは違います。


新居に引っ越したばかりの一家の家に、
3人の押し込み強盗がやってきて、
妻と娘は拘束され、
夫は現金を引き出すために外を連れ回される、
そういう映画です。



現実にこういう犯罪は毎日世界中で起きているだろうし、
自分の身に降りかからないとは限らないので、
そういう意味で恐い映画です。
が、
ホラー映画としては物足りない
いつかどこかで観たような再現ドラマ風映画
という感じがしました。



たしかに、恐いっちゃ恐いです。
自分が同じ目にあったらと思うと恐いです。
でも、
映画というのは、
ただ事実を提示するだけでは物足りなさを感じてしまうものです。
世間で起きている【事実】を
【物語】として昇華させないと、
エンターテイメントにはならない、
そう思うんです。



『スペイン一家監禁事件』を観ていて思ったのが、
この作品を通して制作者が何を訴えようとしているのか、
この作品における思想とは何か、
それが伝わってこないなあということです。



押し込み強盗に入られてっていうと、
大好きなミヒャエル・ハネケの『ファニー・ゲーム』
思い出すんです。



『ファニー・ゲーム』は、
暴力を娯楽として消費しようとする傾向を批判し、
ご都合主義では回避できない暴力に対する絶対的な嫌悪感
テーマとした作品である、
私はそう解釈しています。
幸せな一家を襲う二人組の青年に対し、
反吐が出そうになるのは、
彼らが単なる【悪】として造型されているからです。
彼らに同情すべき余地は一切与えられないのです。
彼らは、動機も目的も持たない、
純然たる【悪意】の存在なのです。



が、
『スペイン一家監禁事件』は、
被害者に同情はするんですけれど、
ところどころでイラッともしてしまうんです。

無理とか言ってないで早く行けよ!

そこで助け求めたら、そりゃバレるだろ、ボケ!!
と、
本来同情すべき対象である被害者に、
イライラしてしまう瞬間があるんです。
私だけかもしれませんけどね。



その一方で、
恐らく中東からやってきた移民である犯人グループには、
その出自がぼんやりと語られることで、
悪人の一分の理があるのではないかと思ってしまったり、
3人の中に1人いい奴が混ざってることで、
更正の機会を見出してしまったりするんです。



そう、
どこに身を置いて観りゃいいのか、 ハッキリしないんでさぁ!



現実の事件には、
加害者にも当然事情があります。
犯行に至るまでの経緯があり、
そこには同情すべき要素もあると思います。
が、
もし、残虐な犯行を犯した犯人にも事情があると
伝えたいのであれば、
もう少し犯人の出自に関する情報を提示してくれないと
同情しようにもできませんがな。



というわけで、
まあ観ている間は面白く観ましたが、
テーマが曖昧な作品でした。
ホラー映画としても中途半端だしな('A`)



では、この辺で失礼致します。
また近いうちに!
メルシーボークー!
スペイン一家監禁事件 [レンタル落ち]

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  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2011/12/07
  • メディア: DVD









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