マイ・インターン [好き放題の映画レビュー]

みなさん、こんにちは!
腐りかけのりんごおばちゃんです!



いやいや、朝、めっきり冷え込むようになりましたねえ(´ω`)
若いときには「寒い」だったのが、
年を取るにつれて「痛い」になり、
最近ではもう「具合わりぃ」になりつつあります。
寒いから嫌とかじゃなく、
寒い故に具合が悪くなる('A`)



さてさて、
くだらないこと言ってる暇があったら、
映画について語りましょう。
『マイ・インターン』です。



私は昔っからロバート・デ・ニーロが大好きで、
デ・ニーロが出ている映画はできるかぎり観るようにしているのですが、
アン・ハサウェイと二人並んでいる告知ポスターを見て、


「そうか、鬼上司ロバート・デ・ニーロの元に、  かわいいアン・ハサウェイがインターンとして入るんだな」


と思いました。


が、そうじゃなかったあああああああああ!


インターンはデ・ニーロおじさんのほうだったあああああああ!



今まで生きてきて、
恋人のお父さんがデ・ニーロだったことはありましたが、



さすがに、
インターン採用したらデ・ニーロだったことはない!
さすがにない!



アパレルインターネットショップ(ZOZO TOWN的な?)を創業し、
成功を収めたジュールズ
幼い娘の面倒は、夫が主夫として見てくれています。
毎日会社のために飛び回るジュールズですが、
会社の方針により、
高齢者のインターンを雇うことになります。


インターンとして入って来たのは、
70歳のベン
妻に先立たれ、
特にやることもなく暮らしていましたが、
社会復帰したい気持ちが強く、
インターンに応募したのです。


最初はベンを快く思っていなかったジュールズですが、
気さくで人生経験豊富なベンは、
すぐに会社の仲間に打ち解けていきます。
ジュールズも、
気の利くベンに次第に安らぎを覚え、
上司と部下といった関係を超えた友情を育んでいきます・・・・・・・



といった感じの映画なんですがね、
まず映画館に行ってびっくりしたのが、
観に来てる客が女ばっかり!
しかも若い女!
いつからデ・ニーロ好きの女子が増えたんだよ?!
と思ったら、
この映画、

恋に仕事にがんばってきたあなたの次の物語

とか、

すべての女性を応援するデトックスムービー

とかいう宣伝文句で広告出してるんですね。
なるほど、
『プラダを着た悪魔』的な。



なるほど。



って、
いやいやいやいやいや、そうじゃねえだろおおお!


この映画の主役は、あくまでもロバート・デ・ニーロ!
デ・ニーロおじさんですよ!


私は最初から最後まで、
ロバート・デ・ニーロ演じるベンに感情移入しっぱなしでしたよ!


アン・ハサウェイ演じるジュールズの苦悩?!
社長なんだから金で解決しろや!
夫に仕事辞めさせなくても、
2人でも3人でもシッター雇えやああああああ!



というわけで、
映画館にはジュールズに共感しようと若いおねえちゃんが
集まっておりましたが、
果たして共感できたんでしょうか。
裕福で美人のブルックリン在住女社長と、
日本の企業でヒーヒー言いながら働くOLさんとを
同列に扱っていいもんですかね。


それとも、
日本のOLさんたちは、
図々しくも
「私とジュールズって、すっごい似てる
 ・・・・・・一緒だよ、ジュールズゥ!」

なんて思ってしまってるんでしょうか。
だとしたら本当に申し訳ない。
君はジュールズだし、ジュールズは君だ(適当)。



まあ、
シッターさんに任せっぱなしだと子どもがかわいそうとか、
両親のうちどちらかは子どもを見ていたいとかいう方針なんでしょうけど、
日本の現在の家庭事情から言えば、
「専業主夫/主婦」になれるなんて恵まれた方なんですよ。
大半のお母さんが子ども預けて働いて、
髪振り乱してヒーヒー言ってますもんね。


専業主婦をやってる人も、
なんつーか、
あんな優雅な感じじゃなく、
もっとやぶれかぶれのボッロボロって感じの人が多いですよね。


ですから、ジュールズ一家に自己同一化できる要素ってのは、
実はあんまりないんじゃないかなあと思います。
そこまで現実を見ないで自己同一化することは可能だとは思いますけどね。



一方、デ・ニーロおじさん!!!!
いやねえ、もうねえ、
デ・ニーロ演じるベンはまさに普遍化された存在
誰もが内なるベンを心の中に宿しています! 
間違いナス!


【仕事】を通じて社会とつながることなく、
人は果たして共同体の一員となり得るのか、
実際はなり得ていたとしても、
その状態に【社会人】として充足を感じられるのか、
人と社会とのつながりをベンを通して感じさせられました。


仕事やめてえなあ、
仕事いきたくねえなあ、
ああもう帰りたい、
電車止まっちまえ、
いやいっそ誰か車で轢いてくれもいいんだ、軽くな、軽くだぞ!


仕事大嫌いな私は常日頃こんなことばっかり言っていますが、
それは仕事がある故のワガママなのかもしれません。


仕事を辞めよう、
家でゲームしてれば金も掛からない、
外に出るから服も買わなきゃいけないんだ、
そう思うこともしょっちゅうです。


でも、本当に仕事を完全に辞めて
世間との関わりを断ってしまったら、
もしかしたらものすごく不安になるのかもしれない。
自分のレーゾンデートルを見失ってしまうのかもしれない。
そうも思うんです。



ですから、
仕事をしたいとインターンに応募したベンの気持ちは
分かる気がしたし、
若い同僚の中で奮闘するベンを見て、
応援する気持ちもあれば、
すごく羨ましい気持ちにもなりました。
自分が70歳になったときに、
ああやって若い人とうまくやれるだろうか、と。



まあ、ベンは言うてもデ・ニーロですから。
そのへんの70歳とはわけが違いますが、
仮に70歳で職にありつけたとして、
若者たちとうまくやれるなんてそうそうできませんよね。


職を得たとしても、
結局同僚とうまくコミュニケーションがとれないのならば、
かえって疎外感を感じてしまいます。
自分が70歳の時に、
本当に【社会に参加できる】のか、
【社会の一員であること】を実感できるのか、
デ・ニーロの姿を見て、自分の将来を思いやりました。



ベンが亡くなった妻の話をしたときには、
もらい泣きしちゃいました・・・・・・・。
伴侶に先立たれるって、
もうそんなこと考えただけで絶望してしまいます。
が、
私の祖母も母も、
若くして夫を亡くしているので、
自分も覚悟しなきゃいけないなあとは
ぼんやりと感じています。


でもなあ、
子どももいない私たち夫婦の場合、
伴侶を亡くして果たして生きる希望を維持できるか・・・・・・。
ああああ・・・・・・・考えたくもない!



というわけで、
この映画を通して、
自分がもはや女の子ではないどころか、
中年女性でもなく、
もはや単なるジジイであることを思い知らされました!


色々考えさせられた映画ですが、
だからといって決して重い映画ではありません。
全体的に、
優しくてポップな空気が流れています。


ですから、
私のようなジジイじゃなくても、
きっと楽しめる映画だと思います。
アン・ハサウェイに自己同一化することも、
まあ、できる・・・・んじゃ・・・ないかな。



では、この辺で失礼致します。
続けてブログ更新できて大満足!
読んでくれてありがとう!
メルシーボークー!
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