グリーン・インフェルノ [好き放題の映画レビュー]

みなさん、こんにちは!
腐りかけのりんごです!



いやあ、やっぱり売れてますねえ、
『モンスターハンタークロス』!



2015年度の売り上げナンバーワンソフトに輝きました。
これ、何がすごいかって、
『モンスターハンタークロス』の発売日、
11月28日なんです。


つまり、わずか1ヶ月強の販売期間で
2015年に発売されたそれ以外のソフトの販売本数を
軽く超えてしまったわけです。


いやいや、やっぱり超人気タイトルですね。
というわけで、
一狩り・・・・・・人狩り行こうぜってことで、
『グリーン・インフェルノ』をご紹介します!



イーライ・ロス監督の最新作です。
イーライ・ロスといえば、
あの『ホステル』を撮った監督。



いやあ、『ホステル』を初めて観たときの衝撃はすごかった。
ホラー映画の新時代がやってきたな、
そう思いました。

長編デビュー作である『キャビン・フィーバー』も、
なかなか面白かったですよね。



「パァアアンケェェエキ、パァアアンケェェェェェェキ!」
名シーンだと思います。



というわけで、
『グリーン・インフェルノ』も面白いに違いない
そう信じて観に行ってきました!
公開直後から、
絶賛する声がTwitterのフォロワーさんからも
聞こえて来ていましたしね!



ただ、
この『グリーン・インフェルノ』は
1980年にイタリアで公開された『食人族』のリメイクです。


実は、私、この『食人族』観てないんですよ・・・・・・('A`)ハズカシイ。
子どものころから存在を知っていて、
子どものころは
実在する食人族を撮影したドキュメンタリー映画だと勘違いし、
観たらやばいと信じ込んでいました。
それ故、
なーんか、観ないまま来ちゃったんですよねえ。


というわけで、
オリジナルの『食人族』との比較などはいっさいできませんのが、
その辺はご理解下さいませ。



大学で自然保護活動をするグループが、
ジャングルの伐採を阻止するために現地に向かいます。
でまあ、
その反対行動自体はそれなりの成果を収めるのですが、
帰りの小型飛行機が墜落してしまい、
一行は食人部族の部落に連れて行かれてしまいます。


仲間が殺され、【食事】として提供されます。
逃げなければ次は自分が食べられてしまう、
主人公のジャスティンは、逃走を試みます・・・・・・・



という感じの物語なんですが、
うーーーーーーーーーーーーん、
いやね、面白かったですよ、
ただ、想像よりはアッサリしていたというか、
それほどグロくありませんでした



人が人を食べるって、
私たちの価値観、
私たちの文明における倫理観からはかると、
とんでもないことじゃないですか。


「食べられたくない」「死にたくない」という、
動物としての本能以上の嫌悪感、
おぞましさを感じるもんじゃないですか。


【共食い】という言葉の持つ異様さって、
すべての良識や常識を否定される激しい違和感を
覚えるもんじゃないですか。



でも、
この映画の中に出てくる食人族は、
たしかに人間ではあるんですが、
言葉も通じないし、未開の部族って感じだし、
文明を持っている私たちからすれば異界の存在、
言ってみれば、モンスターみたいなもんなんですね。


だから、
たしかに【共食い】なんだけれど、
【共食い】らしさが稀薄なんです。
ゾンビに食われてるようなもんなんです。



そういう点で、
「ホステル2」だったかにでてきた、
人間の若者を生きたまま食らう美食家のオッサンの方が、
よっぽど異様だし、
倫理観や常識を揺さぶられる恐怖を感じました。
同じ人間、
同じ共同体に生きる仲間に食べられるという恐怖ですね。



というわけで、
グロさ、精神的に来るおぞましさ
ちょっと物足りない気がしました。


というか、
この映画はどっちかっていうと
ブラック・コメディなんですよね。


のほほんとした生活を送る大学生が
森林伐採に対して反対行動をするという矛盾や、
インターネットに過度に依拠する我々の文化
戯画化したコメディとして観ることもできる映画なんです。


大学生たちの反対行動を観ながら、
私はずっとSEALDsのことを考えていました。
まあ、ネットで取り上げられてるのは、
SEALDsの一部のメンバーの言動なんでしょうが、
起きている現象の本質を捉えることなく、
反対行動を起こすことそれ自体が目的になっている、
そういう若者たちの言動が、
ネットで嘲笑的に取り上げられがちです。


そして、これはSEALDsのことではありませんが、
インターネットで発言することに絶対的な価値を見出す、
ネット弁慶みたいな若者も多いですよね。


そういう傾向はきっとアメリカにもあって、
そういう傾向を戯画的に描いたのが、
この「グリーン・インフェルノ」という作品なんだろう、
そう思います。


熱帯雨林を守ろうと思って行動したら、
その熱帯雨林に暮らす部族に食べられるって、
ものすごい皮肉じゃないですかwww



ですから、
あんまりすごいグロとして観るのではなく、
ニヤニヤ笑えるブラック・コメディとして観ると、
より楽しめると思います。



そうそう、食人というテーマなら、
実在の事件を描いた「生きてこそ」がオススメ。



人が人を食べるという倫理観について
考えさせられる映画です。




では、以上です!
また近いうちにお会いしましょう。
メルシーボークー!
1日がんばろうね〜!


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