ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー【心優しい青春賛歌! 個性たっぷりの登場人物だらけの快作】 [好き放題の映画レビュー]

こんばんは〜!

予告通り、映画を観てきました!
帰宅したばかりです。
興奮冷めやらぬうちに書いちゃいますね。

観てきたのは、
『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』です!



公開前からTwitterで情報が回ってきたのですが、
どうやらかなり面白いらしく、
上映館が増えています。
今日、仲のいい映画友だちが観てきて大絶賛していたので、
私も急遽観に行ってきました!

高校の卒業式前日。
生徒会長を務めたモリーは、
まあ、何というかダサい女子高生です。
大変ふくよかでいらっしゃるし、
何というか、若さのかけらもない風貌。
同級生には40代に見えると陰口を叩かれています。

親友のエイミーは、同性愛者で、環境保護活動をしています。
二人はいわゆる「Book Smart」です。
つまり、ガリ勉の頭でっかちちゃん
でも、モリーは念願のイェール大への進学を決めたし、
エイミーもボツワナにボランティア活動をしに行くことが決まっています。
二人とも高校生活に悔いはないと思っていたはずが、
散々遊び回っていて、どうせ人生においては負け組だろうと思っていた同級生たちが、
そろいもそろって名門大学への進学を決めていたり、
グーグルへの就職が決まっていることを知ってしまいます。
く、悔しい!

だったらワシらも残りの高校生活楽しんだるわ!
と、モリーとエイミーは卒業式前夜、同級生が主催するパーティーに参加することにします。
パーティーなんて初めて!!
二人は場所も知らされていないパーティー会場を目指します・・・・・・。

といった感じで物語。

さて、この映画、とにかく楽しかった!!!!!
ああああ、こんな高校に通いたかった!
こんな青春を送りたかったあああああああ!
と、すでに失われた青春に対してノスタルジーを感じさせてくれる映画です。

おそらく、こんな高校はアメリカには実在しないでしょう。
たしかに、モリーとエイミーは「Book Smart」として
パリピな同級生たちに見下されている側面はありましたが、
だからといって、彼女たちはいじめられていたわけではありません。
そもそも、モリーとエイミーが同級生たちを見下していたので、
同級生たちもまた、モリーとエイミーに距離を感じていただけです。

よく、アメリカの高校には「スクールカースト」があると言いますが、
この映画の中の高校には、そういった陰湿な格差は感じません。
マッチョで、脳みそまで筋肉に侵されているアメフト部のエースも、
そのアメフト部のエースとデキちゃってるチアリーダーも、
この映画には登場しません。
この映画に出てくる高校生たちは、
どいつもこいつも一癖も二癖もあって、
でも、憎むことができないかわいい奴らです。

この映画の世界観を「うる星やつら」に例えている人がいたと聞きました。
たしかに、この高校は友引高校に似ている。
個性と個性がぶつかり合うことはあるけれども、
でも、人格を否定するような陰湿ないじめはありません。
モリーが聞いてしまった陰口は確かにひどいけれど、
あれをモリーに面と向かって言うようなことはない、
モリーを煙たく思っている同級生はたくさんいたけれど、
だからといって、モリーをコミュニティから排除するようなことはしないのです。
少なくとも、
モリーは卒業する前日まで、自分は人よりも優れているし、
生徒会長としての任務をやりきったと思い込むことができていました。
そういう点で、
あの高校はファンタジーだと言えるでしょう。

この映画の監督は、オリヴィア・ワイルド
私はドラマ『Dr.HOUSE』に出演していた印象が強い女優さんですが、
最近だとイーストウッドの『リチャード・ジュエル』にも出ていました。
ろくに前情報も得ずに観に行ったので、
監督が誰かも知らなかったのですが、
観ている途中で、
この映画の監督は女性だろうなあ
となんとなく思いました。

ものの考え方や価値観にジェンダーを与えることが
ジェンダーの再構築にならないといいのですが、
なんというか、男性的な価値観から自由な監督だな、と思ったのです。
上下の階層的なつながりのない、
緩やかに横につながっている世界を作っているな、
そう思ったのです。

そういう点で、
追い込まれて追い込まれて最後にカタルシスを得る!
といったような映画ではなく、
常にどこにでも逃げ場を確保しつつ流れに身を任せて進んでいったら、なんとなくゴールに到達した、
そんな印象を受ける映画です。
もちろん、モリーもエイミーも彼女たちの青春の中で足掻いています。
でも、その足掻きが見てて苦しくないんだなあ。
一緒に歯を食いしばって拳を握って応援しなくてもいいんです。
失敗しても大丈夫だよ〜って、観てるこっちも余裕を持って応援できるんです。
がむしゃらだけれども、他者を蹴落としてまで栄光を勝ち取ろう、
そういった、競争社会の(男性的な)原理とは彼女は無縁なのです。

最後に激推ししたい登場人物がいます。
ジジです!

ジジ、最高! ジジ、大好き! ジジ、愛してる!!!!!!

美人でお金持ちの女子生徒なのに、
チアリーダーとかじゃないんですよ。
もうね、ジジ、狂ってる!
でも、最高にかわいいし、
最高に優しいし、最高に一緒に飲みたいよ!!!!!!

ジジを観るためだけにでも、1800円払う価値はありますよ。
最初の10分くらい、
ちょっと世界観を捉えるのに時間がかかりましたが、
多分、予告編を見てから行けば大丈夫だと思います。
あれだけ個性的な登場人物がたくさん出てくるのに、
誰が誰だか分からなくならないよう整理しているのはすごいと思います。

では、このへんで!

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