冷血 [好き放題の映画レビュー]

みなさん、こんにちは!
腐りかけのりんごおばちゃんです!



さて、首は相変わらず痛いのですが、
そうも言っていられません。
ごまかしごまかし仕事をしようと、
とりあえず映画を観ながら仕事をすることにしました。


ええ、もちろん、
途中から仕事なんてポーーーーイ!
矢吹丈、いや、案の定の展開です!



というわけで、『冷血』を観ましたよ〜!



この映画は1967年に製作されました。
原作はトルーマン・カポーティの小説です。
小説といっても、
実際にあった事件を丹念に取材し、
事実そのままに再現したノンフィクションノベルです。



金を盗むために裕福な農場主の家に忍び込み、
家族全員を残忍に殺したペリーとディック
二人が殺害を計画し実行、
その後逮捕され死刑が執行されるまで
淡々と描いた作品です。



見ず知らずの、全く恨みもない人を
わずかな金のために惨殺する、
こういった事件はこれまでにもいくつも起こっており、
映画化された事件も少なくありません。
そういった点で、
1960年代に作られたこの映画は、
今日的な視点でみれば、
決して目新しいものではありません。



最近の日本映画になりますが、
『冷たい熱帯魚』

『凶悪』は実際の事件を元にした映画です。



『冷血』よりも先に公開された作品ですが、
以前ご紹介した『強迫/ロープ殺人事件』
たいした理由もなく殺人を犯した若者を描いていました。




悲しいことに、
大した理由もなく殺人を犯す
そういう事件は何度も何度も繰り返し起きていて、
正直、そういった事件に
鈍感になってしまっています。
なっちゃいけないんだけどな。



ですから、
この映画で描かれている事件それ自体には、
それほど強い興味は引かれませんでした。
が、
私は不勉強ながら、
原作者のトルーマン・カポーティについては
全く詳しくなく、
『ティファニーで朝食を』の作者だということ
くらいしか知らないのですが、
カポーティを知る上で、
この『冷血』という作品は外せないらしいのです。



カポーティはこの事件を丹念に取材し、
実際に加害者や被害者遺族にインタビューをして
小説として作品化していきました。
が、
作品を終わらせるためには、
加害者であるペリーとディックの死刑が執行
されなければいけません。
死刑執行によって物語は完結するのです。


が、直接話すうちに、
カポーティは特にペリーの人間性に
惹かれていったんだそうです。
そのため、
作品を完結させたいという作家としての欲求によって、
ペリーとディックの死が早く来ることを望む、
そんな自分に罪悪感を感じるようになったんだそうです。


『冷血』を最後に、
カポーティは小説を完結させることができなくなりましたが、
それはこの『冷血』執筆時の罪悪感のせいだ、
と言われています。



で、そのカポーティの苦悩を映画化したのが、
フィリップ・シーモア・ホフマン主演の
『カポーティ』です。




そう、『カポーティ』を観るためには、
前もって『冷血』の内容を知っておいたほうが、
きっといいんだと思います。
これでやっと『カポーティ』を観られます(´∀`*)
『冷血』を観たことで3倍くらい楽しめるはず。
多分!



というわけで、
近日中に『カポーティ』観たいと思います!
観たい映画がたくさんあって困っちゃうよ〜('A`)



では、今日はこの辺で。
読んでくれてありがとう。
明日からまた一週間がんばるぞ〜。
メルシーボークー!


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